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最善を尽くす、ことを決める

先週行われた農園研修を終えて、落ち着いた気持ちで研修を振り返っています。

運営者であるNPO法人21グローバルクラブが主催するプログラムの根底にはいくつかの思想が脈々と流れています。

ただ単にプログラムの工程をこなすだけでなく、いかに参加者がその思想を感じていただけるか、は最も重要なことだと考えています。

その一つは、起きていることを最善として受け止める在り方。

10月19日に日本からマニラへ福岡と東京から13名の農園研修の参加者が集いました。

数日前からフィリピンで台風24号発生の報は入っていましたが、前日の18日時点の台風衛星情報がこれです。

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開催者、そして講師の立場からすると、「終わった・・・」と思うこともあるのではないかと思います。

「終わった・・」とは想いませんでしたが、「ここまで試練を与えてくれるのか・・・」と正直武者震いしました。

そして天気予報を確認すると、19-22日まで「雨」、帰国日の23日にようやく「時々晴れ」となっており、研修地での天候は全て雨天の予定でした。

フィリピンの燦々と輝く太陽を期待していらっしゃる参加者を待っているのは雨が続く野外研修だったのですね。

農園研修の全ての行程は「食事」と「生産施設の見学」以外は野外活動です。VCO石鹸手作りも屋根だけの野外会議場で行うのです。

ココナッツの収穫を行うにも、農家の若者に強風の中濡れてる木を登らせるわけにもいきません。

飛行機が飛ばなければ、仕切り直しをするしかありませんが、飛んだ場合は研修は雨天の中を決行するつもりでした。

農家の方々は天候という自分のコントロールができない要素と常に一緒に生活をしています。天候が収穫高を決め、市場の価格を決め、自分達の収入を決めて行くのです。

しかし、かれらは天候に自分の人生の質を決めさせるようなことはしていません。

自分がコントロールできないものごとは、自分で受け入れることで100%コントロールしていく。

人間である限り、常時そのような心理状態を保つことは不可能ですが、そのような境地が確かにあり、誰もがそこを選択して生きることができるということを私達は信じています。

その体験を雨天の中でできるということは、それもまた一つの研修の在り方でしょう。

雨に呪われたと観るか、雨に祝福されたと観るか。

19日、参加者全員の分の簡易レインコートを現地で用意して研修に臨みました。

初日は小雨が降っていましたが、研修地のマリンドゥケ島に出発するマニラの朝も、

 

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一つ目の農園訪問がある一日目も

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二日目の農園トレッキングや野外でVCO石鹸作りも

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植樹を行う3日目も

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全日快晴に恵まれました!

最善を尽くし、最善を尽くすことを決めて事態に臨めば、神様は、時々ですが、最善で臨んでくれます。

今回は晴天の中でプログラムを完了することができましたが、将来は本当に雨天の中でプログラムを行う時も来るでしょう。

その時にも、最善を尽くし、研修に臨むことができる自分であることを願ってやみません。

枡田浩二